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故郷への長い道のり(日記風)
2004年 12月 04日
乗り継ぎのためにミュンヘン空港に着いて、ゲートを出た瞬間に警官に止められ、パスポートの提示を要求され、根掘り葉掘り聞かれる。スペインで働いていると言うと、今度は居住許可証の提示を求められる。運が悪いことに居住許可証の期限が切れていたので、ブチブチ文句を言われる。いや、更新手続きはしたんだけど、移民局から新しいカードが送られていないだけなんだけどな。警官はどこかに電話をしだすし、同僚も現れて、ややこしいことになりそうだったので、逆切れ作戦に出ることにした。「何が問題なんっすか?」「スペインの移民局が悪いんだよ!」「ドイツには関係ないだろ!」と喚いてみたら、成功。二人の警官に厭味を言われて開放される。
さて、ミュンヘンでの乗り継ぎ。乗り継ぎ便のゲート前に着いたのは、11時前。飛行機は15時40分である。冗談みたいな時間がある。こんなことなら、さっきの警官にもっと拘束されても全然平気だった。しょうがないのでひたすら読書。私は本を読むのと昼寝するのはセットな性質なので、空港ロビーでの長時間読書は辛い。何度も落ちそうになるが、寝るわけに行かず、かといって他にすることがないので、読書を続けざるを得ない。拷問か。 12時半になって、レストランで昼食。ドイツビールとマスのフライを頼む。ドイツでは普通にビールを頼むと冗談のような大きなジョッキで出てくる。とても片手では持てない重さである。ただ、ここで腕がプルプル震えるようでは男が廃る。気合を入れてぐいっと飲んだ。鍛えていて良かったと思う瞬間である。毎日こんなものを飲んでいるドイツ人がごついのは頷ける。 食後はさらに眠気に襲われたが、何とか耐え難きを耐え忍び難きを忍び、搭乗時間を迎えた。やれやれ、やっと前に進める。席は最悪なことに壁際の一番後ろ。リクライニング不可能だ。激しく鬱になる。機内誌を読んで、上映映画を確認すると、シュレック2他よく判らん映画が3本。さらに鬱になる。日経新聞を読み、本の続きを読み、時間を潰す。何度も寝ようと試みるが、首に痛みを感じて目が覚める。拷問か。ところでシュレック2は意外に面白かった。唯一の救いである。 飛行機は定刻より若干早めに成田に着く。これだからドイツの会社は好きである。日本は随分暖かかった。今年は暖冬なそうな。まあ毎年温暖化が進展しているのかもしれない。コンビニで日経とトーチュウを買い、成田エキスプレス車中で読む。マイクロソフトが配当を実施する時代になったらしい。非常に感慨深いことである。あと、UFJは逮捕者が出ておぞましいことになっている。トーチュウは内容が薄いので10分で終わる。スポーツ誌は見出しにそそのかされてついつい買ってしまうが、読んでからいつも後悔する。資源の無駄、お金の無駄、無駄この上なし。 さて、新幹線。金曜日なので結構混んでいた。ひたすら読書し、眠くなったら読みかけのページに指をかけて寝る。最も幸せな読書の形である。日本は電車の中で眠れるから好きだ。スペインでは絶対できないことの一つである。名古屋到着が15時15分。おかんに電話して、到着を告げる。ここから約1時間、名鉄の旅である。重い荷物を持って乗り換えし、混雑する私鉄に乗るのは激しく萎える。 ようやく着いた可児は予想より暖かかった。暖冬の影響か。 既にこの土地を後にして10年も経った。街はそんなに変わっていないはずだが、なんだかよそよそしさを感じた。
by y-46
| 2004-12-04 19:37
| 旅行
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